分科会方針および活動目的CONCEPT

材料の損傷(疲労,摩耗,腐食など)は表面で生じることが多く,産業界では材料の諸特性改善のために様々な表面改質プロセスが実用されています.そのため,表面改質材の疲労に関する研究成果は数多く報告されておりますが,対象材料の特性や疲労特性評価手法等は多岐にわたりため,プロセスの選定に関して統一的な見解は得られておりません.
 そこで,産業界における疲労特性改善のための表面改質プロセスの選定指針を明確にするため,「疲労に関する表面改質分科会」を設立することといたしました.
 本分科会では,実機を意識した複数の母材に対して@熱処理,A強加工,Bコーティングを施し,大学・企業・研究機関において各表面改質材の疲労特性について比較・検討を行います.
 単にS-N曲線を取得するだけでなく,疲労特性に及ぼす各種因子(硬さ,残留応力,結晶粒径,表面粗さ等)の影響を明らかにします.また,各機関において独自の研究テーマを推進し,破壊メカニズムに関する詳細な検討結果を基に,さらなる疲労特性の改善を実現可能なプロセスを提案していきます. 
 分科会で得られた研究成果については,各種講演会での発表,学会誌への論文投稿を積極的に行うことにより,若手研究者・技術者のキャリア形成・意欲向上を連携して進めていきます.
      

主査:菊池将一(静岡大学)
庶務幹事:武末翔吾(京都工芸繊維大学)
幹事:蓮沼将太(青山学院大学),南部紘一郎(大阪産業大学)
   羽山元晶(慶應義塾大学),藤田佳祐(静岡大学)
   林美佑(広島大学),舩木優大(北海道大学)